京都で去年、見知らぬ人と三時間話した。何も起こらなかったけどそれが一番きつい 京都、去年の十月、職場の同僚と研修旅行で。ホテルは祇園のあたり、名前は言わない。最後の夜、みんなが部屋に戻ってからも、ロビーのカフェに残って、別の支社の人と話した。その日に初めて会った人。 何も身体的なことは起こらなかった。これは強調しておきたい。でも三時間半話して、夫に十三年の結婚生活で言ったことがないことを話した。夫が私に触れる時のこと。20歳の時から抱えてる恐怖のこと。家族にも言ってない過去のこと。 結婚してる、[女36]、娘八歳、横浜在住。夫はいい人。それは議論の余地はない。 問題は京都から帰ってから変わったこと。夫を見て、自分がどれだけ黙っているか気づく。ロビーの夜のことは何も言ってない。どうしたらいいか分からん——夫に話してない話を見知らぬ人に三時間半したって伝えるか、それとも黙って自分で抱えていくか? '何も起こらなかった'がある意味で一番大きな嘘だとしたら、何を言うべき?